皆さん、こんにちは。株デイリーチューブです。
「国策に売りなし。」という相場格言をご存じでしょうか?
政府の方針に沿った企業は長期的に安定した成長を前進する傾向にあります。そんな国策銘柄の代表格とも言えるが川崎重工業(証券コード:7012)です。
防衛・航空・鉄道・造船といった国家の基盤を支える事業を展開し、一応では収益が大幅に改善。2025年3月期の最終利益も上方修正され、株価の注目度が急上昇しています。

本記事では、川崎重工業の最新業績、成長戦略、今後の動向について詳しく解説します。投資を検討している方は、ぜひ最後までお読みください !
1 川崎重工業の最新業績と成長見通し
2 防衛関連としての注目度と今後の影響
3 株価予測と投資家が押さえるべきポイント
この記事が、投資家の皆様にとって価値ある情報となれば幸いです。
証券コード:7012 川崎重工業
川崎重工業の会社概要

川崎重工業は、日本の三大総合重機メーカーの一角を担う企業で、1878年に創業した川崎築地造船所を起源とする歴史ある会社です。
鉄道車両、二輪・四輪車、航空機、造船、中型ガスタービンなど多岐にわたる事業を展開し、近年では、産業用ロボットや医療分野にも進出し、事業領域を拡大しています。

川崎重工業の強み
川崎重工業の強みとしては、以下の点が挙げられます。
これらの強みを活かし、川崎重工業は今後も成長を続けることが期待されます。
最新決算

川崎重工業は、2025年3月期の第3四半期累計(2024年4月~12月)の連結決算を発表しました。決算内容については、次のとおりです。
主要ポイント
売上収益: 1兆4073億6200万円(前年同期比14.5%増)
純利益: 441億6300万円(前年同期は134億8000万円の赤字)
業績のポイント

前年同期は赤字でしたが、今期は黒字に転換し、航空エンジンの損失計上の反動に加え、売上増によって航空事業の採算が改善しました。
通期の受注高予想を上方修正しました。
業績の背景

航空宇宙セグメント
航空防衛需要の増加に加え、民間機エンジンの増加および民間ヘリコプターの販売増加が寄与しました。
船舶・海洋セグメント
艦艇、海洋構造物の建造が進捗しました。
モーターサイクル&エンジンセグメント
二輪車の販売台数増加に加え、北米地域での四輪バギーの販売が好調でした。
プラント・インフラセグメント
エネルギー分野の売上増加が寄与しました。精密機械・ロボットセグメント: ロボット事業の売上増加が寄与しました。
今後の見通し

会社側は通期の業績予想を上方修正しています。第3四半期までの進捗を踏まえると、通期予想を達成する可能性が高いと考えられます。
投資家の皆様へのメッセージ

川崎重工業の今期第3四半期決算は、前年同期の赤字から黒字に転換し、業績が大きく改善していることが示されました。特に、航空宇宙セグメントの回復が業績を牽引しており、今後の成長が期待されます。
投資家としては、今回の決算内容を踏まえ、川崎重工業の今後の成長戦略や各セグメントの動向を注視していくことが重要です。
川崎重工業の株式分割と株価の現状

川崎重工業は、2024年4月に株式1株につき3株の株式分割を行いました。
2025年2月12日の終値は、前日比プラス214円の7,347円で、PERは15.8倍、PBRは1.84倍、時価総額は約1兆2300億円です。
過去3年間の平均PERが20.2倍であることを考えると、現時点では株価は低く推移していると言えます。
株式分割とは?

株式分割とは、1株を複数に分割することを言い、一般的には株価が下がる要因の一つです。
しかし、株式分割を行うことで、投資家が株式を購入しやすくなり、結果的に株価が上昇するケースもあり、川崎重工業の場合、株式分割後に株価が上昇しており、投資家からの期待が高いことが伺えます。
最新業績と今後の成長見通し

川崎重工業は、2025年2月7日に2025年3月期の第3四半期累計の連結最終損益を発表し、441億円の黒字を記録し、前年同期の134億円の赤字から大幅な改善を示しています。
さらに、通期の最終利益を従来予想の730億円から792億円に上方修正、2025年3月期の売上収益は前期比で4,008億円増の2兆2500億円となる見通しです。
セグメント別に見ると、航空分野では防衛省向けの需要増加や四輪バギー生産量の増加が業績に貢献しており、これにより、2025年3月期の純利益は前期比で3.1倍に達する見込みです。
業績好調の要因

川崎重工業の業績が好調な要因としては、以下の点が挙げられます。
特に、防衛関連事業は、政府の防衛費増額に伴い、今後も成長が見込まれます。
国策銘柄としての注目と防衛費増額の影響
川崎重工業は、近年、国策銘柄として注目されています。同社は、潜水艦、ヘリコプター、装甲車両、無人機、艦載機など幅広い防衛装備品を扱っており、防衛力強化に重要な役割を果たしています。
日本の防衛政策の転換に伴い、防衛費の増額が進められています。2023年度の防衛費は過去最大の6兆8219億円であり、2027年度には約9兆円に達する計画です。
防衛費の増額は、川崎重工業の株価にも影響を与え、長期的な投資機会を提供する可能性があります。
防衛関連銘柄への投資
防衛関連銘柄への投資は、国の安全保障に関わる重要な分野に貢献できるという側面もあり、しかし、防衛関連事業は国際情勢に左右されるリスクも抱えています。
投資を行う際は、企業の業績や財務状況だけでなく、国際情勢も考慮することが重要です。
株価予測と投資家が押さえるべきポイント
現在の株価におけるサポートラインは約6,000円付近にあります。
今後の株価についてのアナリスト予想は様々ですが、日系大手証券は「強気」を維持し、目標株価を7,700円から8,300円に引き上げています。
一方、みんかぶの予想株価は6,306円で「売り」と評価されており、投資家の間でも意見が分かれています。
トレーダー・ビューでは、2026年の目標価格が7,476円とされ、最高で10,000円、最低で5,400円との予想も出ています。
今後の経済状況や企業業績に注意を払いながら、最新の情報を確認することが重要です。
投資判断のポイント
川崎重工業への投資判断を行う際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 企業の業績と財務状況
- 防衛関連事業の動向
- 株価の現状と今後の見通し
- アナリストの評価
- 投資リスク
これらの情報を総合的に判断し、ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて投資判断を行うようにしましょう。
まとめ:川崎重工業
川崎重工業は、多岐にわたる事業と高い技術力を活かし、日本の産業を支える重要な企業です。
防衛、エネルギー、インフラといった国家の基盤となる事業に深く関わり、日本の未来を担う存在と言えるでしょう。
成長性と安定性
川崎重工業は、国策銘柄としての側面を持ちながら、多角的な事業展開により安定的な収益基盤を確立しています。
防衛関連事業は、国家予算に支えられ、長期的な安定成長が期待できます。
また、エネルギー、医療、宇宙といった分野への投資は、将来の成長に向けた布石と言えるでしょう。
リスクと課題
一方で、川崎重工業は、国際情勢や経済変動の影響を受けやすい側面も持ち合わせています。防衛関連事業は、国際的な緊張の高まりや軍縮の進展によって需要が変動する可能性があります。
また、新規事業への投資は、技術開発の遅延や市場の変化によって期待通りの成果が得られないリスクも伴います。
投資戦略
川崎重工業への投資を検討する際は、長期的な視点に立ち、企業の成長性を評価することが重要で、短期的な株価変動に惑わされず、企業の将来性を見極めることが大切です。
また、分散投資の観点から、ポートフォリオの一部に川崎重工業の株式を組み入れることも有効な手段と言えるでしょう。
未来への展望
川崎重工業は、技術革新と社会貢献を両輪として、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。水素エネルギー、医療、宇宙といった分野への注力は、その表れと言えるでしょう。
今後も、技術力とイノベーションを駆使し、社会の課題解決に貢献する企業として、その成長に期待が高まります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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